小中学生向けの経済講座 第97回

8月1日(月)、小中学生向けの経済講座(第97)を開催しました。

 

I君がまたまた、おもしろい記事を紹介してくれた。タイトルは「死亡保険 買います」。一般紙ではなかなか見られることのない、インパクト抜群の見出しに驚く。

 

 

なんだ、これは!? ということで、まずは各自で記事をていねいに読む。難しい点がいくつもあるものの、「本来は人が亡くなった際にお金を受け取る生命保険を、亡くなる前に売買する」という話であることはよく頭に入ってくる。

 

次に、その難しい点を説明しながら、記事の中からさらに興味深い点を見つけ出し、ディスカッションを行う(ポイントを以下に列挙)。

・このビジネスを監督官庁である金融庁の元官僚が始めた。

・この元官僚は、金融庁在籍時に当局の立場からこの事業の促進を提案したことがある。

・買い取りなどにかかる資金は投資家から集めるシステム。

・大手生保役員のコメントとして「(同様の事業を検討したことがあるが)不公平感なく値付けすることが難しいと判断してやめた」。

・2022年4月に事業を始めてから、買い取りの実績はまだない

 

おもしろさ満載である。欧米ではこのような保険の売買が行われているとのことで、先行事例がないわけではない。高齢化の進展や(日本)経済の停滞から、思いの他、このビジネスが拡大していくかもしれない。

 

えぇ、こんなことが…まさか?」と思うことを、「もしかしたら、あるかもしれない」と考える姿勢は大変貴重で、今の常識にとらわれていてはアイデアの芽は出てこない(もちろん自戒も込めて)。

 

メンバーの皆はこんな難しいテーマでも、意見や疑問点を述べたり、論点を広げたり深めたりすることができるようになった。とてつもなく大きな進歩で、本当に驚く。僕も中学生の頃に「経済講座」を受講したかった(笑)。

 

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