日本の伝統文化解説シリーズ⑫「折り紙」

日本の伝統文化シリーズ⑫「折り紙

 

  鎌倉・室町時代に武家社会に広まった折紙(折形)礼法(冠婚葬祭の時などに和紙を使って進物を包む習慣)が原型とみられる。それが江戸時代に入り、和紙の普及を背景に庶民の間に広まり、寺子屋などで遊戯目的の折り紙が行われるようになった。

 

 代表的な作品の一つである「ツル」は江戸時代初期の作品であると考えられる。1797年に出版された、世界で最も古い遊戯用の折り紙の本といわれる『秘伝千羽鶴折形』には、49種類の「ツル」の折り方が掲載されている。

 

 明治時代以降、大量生産が可能な洋紙が出現したことをきっかけに、学校の教材に使われるようになり、全国的に普及していった。

 

 11月11日は「折り紙の日」となっている(日本折紙協会が1980年に制定)。海外にもよく知られるようになり、“origami” は “kimono” や “haiku” などと並び、そのまま通じる単語となっている。

 

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