小中学生向けの経済講座⑤

小中学生向けの経済講座の第5回を行いました。

最初のテーマは小学生メンバーのSさんから、その日の朝にTVニュースで見たという「ふるさと納税」の裁判について。

・3回裁判をやる中で判決が変わることが驚きだった。
・紙に書いた「勝訴」の文字が下手だった。

とのことです。私からは、ふるさと納税の概要について説明した上で、判決が変わることは十分にあり得ることを話しました(変わらないなら、3回やる意味がなくなってしまう)。「勝訴」の文字が下手だった、についてはストレートに笑えました。

小学生で裁判に関心を持ったり、その中でも三審制に目を向けたりするとは、Sさんはすごい!

2点目はデジタル通貨について。


デジタル通貨について大まかに説明した後で、この新聞記事の中から気になる箇所は?と尋ねたところ、中学生メンバーのI君は「リブラは通貨主権を脅かされると危機感を抱いた各国当局から集中砲火を浴び」の箇所を挙げてくれました。

デジタル通貨も難しいが、通貨制度全体を把握することも難しい。I君は鋭いところを突いてきます。そこで、中央銀行の役割について説明し、民間発行のデジタル通貨が広まると、彼らにとっていかに都合が悪いかを話しました。

いでにGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)についても簡単に触れておきました。デジタル通貨もGAFAも、よく見聞きするでしょうから。

3点目は「19年生まれ 最少86万人」の記事。

記事の内容を確認した上で、日本の人口はこれから、①増える、②ほぼ横ばい、③減る、のどれが望ましいと思うか、聞いてみました。I君は「各自が自分で判断した、自然な結果であれば、①でも②でも③でもよいと思う」と答えてくれました。確かに正論です。政府が国民に強制することではありません。

その上で、なぜ少子化がこんなに話題になると思う?と尋ねたところ、Sさんが「年金で困るから」と回答してくれました。よく分かっていらっしゃる、excellent! そこで、年金制度について説明しました。

今日は、ふるさと納税(財政)、デジタル通貨、少子化、年金制度と、ビッグテーマが続き、内容盛りだくさんでした。大盛りすぎたかもしれません。それでも、問いを投げかけると「打てば響く」で、鋭い答え、おもしろい反応が返ってきます。

あっという間の90分でした。「個人的には楽しくて、もう90分余裕でいけるよ」とコメントして終了しました。

 

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