小中学生向けの経済講座 第84回
4月25日(月)、小中学生向けの経済講座(第84回)を開催しました。
①円安ドル高(前回の続き)
I君から「円安ドル高が続いた場合、得をする人(日本国内に住む日本人)はいるのか?いるなら、どのような人か?」との質問が出たので、ドル建ての資産や金(ゴールド)を所有している人の例を説明しました。
金(ゴールド)の話は反応が強かったので、実際にどうやって購入するか、どのように価格が決まるかなど、歴史的なことも含めて追加で説明しました。
※ディスカッションをするには難しいので、説明という形に。
②賃上げ < 物価高 & 過去最高の内部留保
以下2点を報じる記事。
・足元で物価上昇のペースが高まり、賃上げが追いつかず、実質的な収入が目減りする懸念がある。
・人件費はほぼ横ばいながら、内部留保は過去最高を記録し、企業利益が労働者に還元されていない状況が長く続いている。
この20年ほどで内部留保が300兆円近く増えているのに、人件費は横ばいで推移している、という現実は強烈である。グローバリズムの影響を受け、企業経営が欧米化していることが大きい。
今の日本経済の大きな問題点を一目で確認できるグラフ(新聞記事内)です。
③中古車価格の高騰
<記事のポイント>
・半導体不足などにより自動車生産が減り、新車不足のために中古車市場に流入する車の量が減ったことから、中古車の価格が高騰している。
・ウクライナ情勢により、今後ロシアの(日本の中古車に対する)需要が減れば、逆に日本の中古車市場における供給量が増えるので、価格低下をもたらすかもしれない。
「〇〇が起これば、△△が生じる。そして△△が生じることにより、□□がもたらされる」といった経済ロジックを考えるのに格好の記事でした。もちろん、現実はそんなに単純ではないということも説明。
おまけで、中古車オークションの世界を紹介しました。
④バイオガス発電
再生可能エネルギーであるバイオガス発電が、ごみ処理問題の解決にも寄与する、という記事です。
こちらは、どのメンバーも肯定的に受け止めていました。みんな、従来の再生可能エネルギーの限界・問題点を認識しているようです。