小中学生向けの経済講座㊲
3月8日(月)、小中学生向けの経済講座(第37回)を開催しました。
<株式投資シミュレーション第2弾>
先週は明暗が分かれました。これまでは全員上がるか、下がるかでしたが、今回は↑の人と↓の人に分かれました。
I君
伊藤忠が順調に上昇するも、残りの4銘柄がマイナスで、黒字幅は2週続けて縮小。527.7万円→526.7万円(先先週末の終値→先週末の終値)。
Sさん
くら寿司を筆頭に、全銘柄が上昇。銀行3銘柄強し。5週連続で4人の中でトップ。554.8万円→575.9万円。収益率が15%を超える。
K君
プリマハムを中心に、5銘柄すべてがプラス。先週沈んだ分を全部取り戻した。508.6万円→532.4万円。2位浮上。
石川
4銘柄がプラスに転じるも、パワー不足。安定株かと思われたニトリが冴えない。505.7万円→512.7万円。
今回も、当日(月曜日)のマーケットの動きをPC画面を使って解説しました。
<企業分析>
4人が選んだ銘柄の企業分析を行う新企画の6回目。今回は日本電信電話(NTT)と三菱商事(『会社四季報』データを活用)。
※実はあと2社用意していましたが、分析が盛り上がり、初めの2社で終わってしまいました。
日本電信電話(NTT)
NTTドコモのデータを見たいとのリクエストでしたが、同社は昨年限りで完全子会社化され、上場廃止となりました。そこで、親会社の日本電信電話のデータを紹介。
1985年設立 → 当時の民営化の様子を説明。固定電話網独占。最大株主は財務大臣で、なんと32.3%も保有(国が株式を保有しているという意味です)。トヨタ自動車も大口株主に名を連ねているので、NTTとトヨタのつながりを解説。
以前に取り上げたソフトバンクとの比較を行う。すると、攻めのソフトバンク、守りのNTTという構図が実によく分かりました。一般的にはどちらも携帯電話事業の大手でライバルという関係にみえますが、細かく観察すれば企業体質が大きく異なります。
三菱商事
1950年設立。資源価格低迷や三菱自動車の減損で、2021年度決算は黒字大幅縮小。
こちらは、以前に取り上げた伊藤忠商事との比較を行いました。すると、資源分野に強い三菱、繊維や食品、そして中国に強い伊藤忠という違いが浮かび上がりました。時価総額1位は伊藤忠である一方、三菱商事の方が総資産が圧倒的に大きいことも確認。
ここまでやってタイムアップ。終了となりました。みんなの分析が多角化してきて、どんどんレベルアップしています。盛り上がりの続きは次回のお楽しみとなりました。