小学生のK君に大きな変化
小6のK君は1学期、主に国算理社の復習を、学校の授業の進度に合わせて行っていました。テストの点数はかなりよくなったようで、何度も明るい表情で高得点の報告をしてくれました。
一方で、少々残念だったのが、複雑な問題に直面した時にていねいに考えようとしないことでした。日常会話を含めて、いろいろなことを瞬間反応で処理しようとする傾向が強いK君です。
サマーセミナーに入り、学校の授業がストップし追い立てられるものがなくなりましたので、初回から「じっくり考える」を大きなテーマとすることを本人に伝えました。
内容としては、①小5の算数の復習、②文章読解、③クイズ形式の算数、に力を入れました。すべてにおいて、瞬間的に「分からない」「難しい」と声に出すことを禁じ、「じっくり考える」ように誘導しました。
①小5の算数の復習では、問題を自分で決めつけてしまい、その結果的外れな答を導くという悪習を減らしました。
②文章読解では、全部読まずに楽して答えようとして、大事な箇所を見逃すという残念なケースを減らしました。
③クイズ形式の算数は、今までに見たことのない形式の問題を次から次へと出題し、よく読む(よく見る)しかないという状況を意図的に作り出しました。
習慣を変えるというのはそうそう簡単なことではありませんが、ここで普段よりも短い期間にたくさん受講することのメリットが発生します。スタディクラブに来るたびに、①②③の同じローテーションで、「あわてずに考えよう」「見落としはしていないか?」「本当にその考えでよいのか?」などと、何度も繰り返し声をかけられます。
この“思考改造計画”は一定の成果を上げました。「一定の」と付くのは、K君がサマーセミナー後期を受講していないため、積み重ねが中断してしまっているためです。
大きな転換のきっかけをつかんだK君が、これから本格的に変身していくことを大いに楽しみにしています。