小中学生向けの経済講座 第91回
6月13日(月)、小中学生向けの経済講座(第91回)を開催しました。
①「資産所得倍増」乗る?
今回のI君の持ち込み記事がこちら。I君は期末テストが近いにもかかわらず、意欲的な参加姿勢で、頭が下がります。
I君から「NISAとiDeCoがどういうものか、よく分からないので教えてほしい」というリクエストがあったので、それを説明しました。
その上で、「資産所得倍増プラン」に肯定的な山崎氏(記事右側)と否定的な荻原氏(同左側)の見解を読み比べました。このテーマはディスカッションは難しいので、一緒に精読した上で質問に対し解説を行いました。
②スターバックスはなぜ人気なのか
続いて、Sさんから「スターバックスはいつも人がたくさん入っているが、どうしてこんなに人気があるのか?」というテーマが提示されました。
Sさんは先日、友達とスターバックスに入り、ソファ席に座ったそうです。座り心地がよく、長い時間いたので、回転率も決して高くないのに…と感じたとのこと。
「正直言って分からない」と答えました(笑)。コーヒーショップのチェーン店がここまで成功するとは、正直なところ、大きな驚きです。
ただ、それでは経済講座にならないので、スターバックスの「歴史」を説明し、その中でブランド力を高め、確実なものとしたことを感じてもらいました。具体的な内容は省略しますが、ここは時間をかけてディスカッションしました。
なお、Sさんはコメダ珈琲に行ったことがないそうです。コメダに入ったことのない愛知県民もいるんだね~(笑)。コメダ珈琲を大好きなK君が説明をアシストしてくれました。
Sさん、期末テストが終わったら、コメダ珈琲に行って、スターバックスとの比較論をお願いします!
③駄菓子屋、数円の葛藤
タイトルもおもしろいですが、内容や書き方も優れた、秀逸な特集記事です(中日新聞)。
この記事は絶好のディスカッションのタネです。読んでもらって、どんどん感想を述べてもらい、それに対する意見を発表してもらいました。
I君が「子どもの駄菓子に、ここまでこだわり、真剣になっている人がいるとは…」と言っていましたが、本当にその通りです。
記事内に小麦、トウモロコシ、大豆の価格のグラフが掲載されているので、それについて解説。発展途上国における消費の増大、バイオ燃料としての需要増、天候不順による不作などにより、それらの価格が上昇していることを説明しました。
子どもの小遣いが増えていない点については、最近よく取り上げている、「このところ約20年にわたり、日本人の所得水準はほぼ横ばいで、上がっていない」という大きなポイントと辻褄が合い、みんな感心(?)していました。
この記事の最後は、「子どもは『親子間の春闘』の場を設けて大人と交渉する余地はあるのでは」で締めくくられています。上手い!