小中学生向けの経済講座 第90回
6月6日(月)、小中学生向けの経済講座(第90回)を開催しました。
①OPECプラス 増産拡大決定
I君の持ち込み記事です。
I君の疑問は、①そもそもOPECとはどういう組織なのか、②どうして増産するのか(利益を上げるためか)、の2点。
OPEC=石油輸出国機構であることは皆知っていたので、どのような国々が加盟しているのか、何のために石油輸出国が集まっているのかを解説しました。
また②の質問については、現在の原油価格高騰に対し、供給を増やすことにより、価格の下落が期待されている(世界経済全体にとってプラスになる)という市場原理の説明を行いました。
さらに、原油は株式や外国為替と同じように、毎日市場(マーケット)で取引され、刻々と価格が変動していくことも説明しました。
②衆議院議長と上場企業の社長
以下の記事を用いて、日本国の政治と経済のトップに立つ人がどれぐらいの報酬を得ているかを確認しました。
衆議院議長は年間報酬が約5000万円で、参議院議長、総理大臣、最高裁判所長官とほぼ同額。国会議員は、この他にJRの無料パスや飛行機のクーポンなどが支給されます。
一方、上場企業の社長の年間報酬は、上の記事によると平均4676万円で、大企業に限定すると平均6771万円。この他に、株式による報酬(ストック・オプション含む)を受け取る場合があります。
この記事は一般市民との違いを強調していますが、他国と比べ、日本は所得格差の点で実に平和です(かつてよりも格差が開きつつあるのは事実ですが)。
③給食ピンチ 食材高すぎ
物価上昇は学校給食にも影響を及ぼしているようです。以下の記事を読んでディスカッションを行いました。
全員が「たしかにタマネギが減って、ニンジンやもやしが多くなっていると思う」「肉を使ったメニューの場合、量が少なくなっている」と、賛同していました。
それにしても、この記事を読むと、各自治体の給食担当者が大変な苦労をされていることが分かり、頭が下がります。
唯一名古屋市内の中学に通うK君が「僕のところは『給食』はないよ」と、ランチ・ボックスやランチ・ルームのシステムについて説明してくれ、一同驚き。公立中学で、200人ぐらい入れるランチ・ルームがある?温かい食事を楽しむことができる?
すっかりK君の話に食いついてしまいました(笑)。