小中学生向けの経済講座 第128回
5月1日(月)、小中学生向けの経済講座(第128回)を開催しました。
①キリンのブラックモアズ買収
Sさんからの質問。キリンHDがオーストラリアの健康食品メーカーブラックモアズを買収するというニュースを見たが、飲料の会社がなぜ他の分野の会社を買収するのか、という質問です。Sさんは「なぜ?」を多く持てる人で、これは経済脳を育てていく上で大変有利な資質です。
確かにキリンはビールを中心とする飲料会社ですが、今後の成長分野として健康食品に魅力を感じていて、そこに力を入れていくとみられます。キリンは既にそのような動きを見せていて、今回の買収はその戦略の一環とみられます。
さらに、国内市場の成長に期待が持てない中(GDPは伸びない、人口も減っていく)、海外事業への進出に力を入れていく、という視点も重要です。
②光熱費高騰 大学ピンチ
タイトルの通りの内容です。
ポイントは以下の2点。
・教育や研究は国の根幹を形成するもので、惜しまず財政援助をするべきではないか。
・記事の中に「2022年度の国立大の光熱費高騰の負担増は約200億円」とあり、年間予算が110兆円超の日本において、わずか0.02%程度の金額。海外への支援金を出す前に、日本国・日本人のために財政活動を行うべきである。
③ローマ字の混乱
次は少し「経済」から外れるテーマ。まずは下の記事を通読しました。
その上で、今までにローマ字で疑問に思ったことはないか、戸惑ったことはないか、尋ねてみました。各メンバーからいろいろな事例が出され、おもしろいコーナーになりました。
予想外の発言も多く、「キーボードにひらがなが書いてるのはなぜ?」という質問まで出て、このテーマを取り上げてみてよかったと思いました。
おまけとして、英語にした時の「si」と「shi」、「ti」と「chi」の発音の違いを解説しました。
④賃金格差
以下の記事を使って、大企業と小企業、正社員と非正規社員の賃金格差を復習しました。
小企業は大企業の80%強、非正規は正社員の約3分の2、と大まかな数字を押さえておきます。
物価の上昇がじわじわと長期化する中、賃金動向がどうなるか、大きな注目点です。