スーザンの見た日本人の日本語
スーザンの日本滞在が2ヶ月近くになり、日本語の勉強も進んでいます。学校や留学生の集まるイベントなどで、日本語でプレゼンする機会もあり、楽しみながら取り組んでいるようです。
そんなスーザンと「言葉」について話す中で、日本人の話し方の話題になりました。スーザン曰く「日本人は口を小さく空けて(大きく開かず)早口で喋る。それをみんなでやり合っている光景を見るのがおもしろい。」
確かにその通り。日本は伝統的に自己表現を抑える文化で、話す時も控えめ。言葉が控えめなだけでなく、表情をあまり作らず、身振り手振りも少ない。
日本国内・日本人どうしでは、それは全く問題ありません、お互い承知の上ですから。しかし、外国人にとっては、日本人を理解しにくいことの一因になっています。
そして同時に、日本人が外国語(英語)を勉強する時の一つのハードルになっています。日本語を話す時と同じ調子で話していては、どうにも通じません。口の開け方も、抑揚のなさも、ボディ・ランゲージも。
スタディクラブで英語を話す時、多くのメンバーが僕の話し方を見て笑いますが、「これでないと通じないよ」「英語の世界ではこれが普通で、全然派手ではないからね」と説明します。
その上で、英語(他のヨーロッパ言語も同じ)というのは基本的に分かりあうことが難しい人どうしの言語であることを強調します。異なる生活スタイルや価値観を持つ人々が共存する社会では、どうしても自己表現・自己主張が重要になってきます。
英語を使えるようになりたいと思うのであれば、彼らの国民性や文化について思いを巡らせ、「郷に入っては郷に従え」と心得ることです。
日本人の英語が“Japanglish”として一定の地位を得ることができれば、国際社会でそれなりに通用するかもしれませんが、それはあったとしても遠い未来のことかと思います。