高校古文のもう一つの難しさ

高校生メンバーのK君から、このところ古文の質問がよく出ます。

動詞・形容詞・形容動詞の活用の種類や活用形に関する質問が中心です。高校に入って早々、文法事項が次々と押し寄せ、中学の古文とのギャップを感じる…誰もが通る道です。

たとえば、中学で学習する現代日本語の動詞・形容詞・形容動詞の活用と比べると、以下のようになります。

動詞の活用の種類:現代文5種類、古文9種類
形容詞の活用の種類:現代文1種類、古文2種類
形容動詞の活用の種類:現代文1種類、古文2
種類

ほぼ倍増!

さらに、今の中学生は以前の中学生と比べて、学校で文法をさほど勉強しません。重要度が下がり、高校入試にもあまり出題されなくなっているからです。だから、よけいに古文の文法を難しく感じる。

実は、古文は押さえるべき文法事項がさほど多くなく、たとえば英語の文法に比べれば、格段に少ない努力で済みます。これに加えて、数百の重要単語と敬語表現を覚えて練習問題で実戦形式に慣れれば、高校の古文はかなりイケます。コスパのよい科目、私はそう思います。

ところが、入学間もない高校生にそのようなことはなかなか理解できず、だんだん嫌になってくる → 授業もつまらない → 古文の時間は睡眠学習に、という流れ。おそらく、昔も今も変わらない(笑)。

そして、次第に文系・理系だとか、受験科目だとか、今後に向けてのいろいろな情報が入ってくると、「古文なんか、もういいや」という人も多く出てきます。

すなわち、理系に進みたくて、国立を受けるつもりはないから、国語(古文)は不要!という判断です。実際のところ、私立大の理系学部の受験科目はほとんどが数理英です。

そうなってきますと、ますますヤル気は出ない。しかし、学校で古文の授業はあるし、当然定期テストもある。いったいどう処理していけばよいのか…。

これが高校古文のもう一つの難しさです。「やるんだ!」と決めた人には関係のない話ですが、自分の進路から考えて重要科目でない人にとっては、つき合い方の難しい科目、それが古文です。

果たして、K君はどのような道を辿るのでしょうか。どんな判断をしても、必要なアシストはするからね。

Follow me!