日本の伝統文化解説シリーズ⑤「桜・花見」

日本の伝統文化シリーズ⑤「桜・花見

 「花見」といえば、特に断らなくとも「桜の花」と誰もが承知するぐらい、桜は日本人の心に浸透している。しかし、奈良時代までは中心的存在ではなかった。『萬葉集』では、桜よりも萩や梅を題材とした歌の方が多い。

 

 桜が「主役」の座に上り詰めるのは平安時代(国風文化の頃)である。『古今和歌集』では全植物の中で桜が最も多く取り上げられ、49~89番の41首は別々の歌ながら、桜が開花する前から散ってしまうまでの推移を、情感を込めて歌い継ぐ「桜のドラマ」になっている。

 

 鎌倉・室町時代に貴族の花見の風習が武士に広がり、安土桃山時代には豊臣秀吉が開いた「吉野の花見」「醍醐の花見」がよく知られている。花見が一般の人々に広まっていったのは江戸時代で、幕府により花見が奨励され、品種改良も盛んに行われるようになった。

 

 日本人の桜に対する心情は、しばしば「諸行無常」「もののあはれ」などのワードとともに語られる。桜をテーマにした芸術作品・楽曲も非常に多い。現在、百円硬貨の表面のデザインは桜である。

 

 

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