え・・・ず

高校生メンバーのI君より、「え・・・ず」はどうして「・・・することができない」という意味になるのか、という質問を受けました。

さんざん見てきた「え・・・ず」ですが、実に新鮮な質問でした。これまで、それを「なぜ?」と考えたことがなかったからです。英語のcanと同じで、その形になっていれば「・・・できない」と解釈すればよい、で深く考えることなく済ませてきました。

I君は常に、古文の文章の品詞分解と文法的理解にていねいに取り組んでいて、僕はそのことに敬意を抱いています。

そして、この質問。さっそく古語辞典を開き、「え・・・ず」は「得・・・ず」で、「・・・する状態を得ない」だから「・・・することができない」という意味になるという理屈を確認。なるほどー!

ちなみに、「え」は下二段活用の動詞「う(得)」の連用形が副詞化したものだということも分かりました。副詞だということは形から判断できますが、動詞からできたと知り、「言葉は長い歴史の中で変化していくんだな」と改めて実感。

実に楽しいひとときでした。I君ありがとう!

 

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