I君のつぶやき
3日前(5月7日)に本ブログで紹介したI君について、少し付け加えを。
そのブログで「より広い観点から考えることができる」「帰納法的思考のレベルが高い」と書き記しましたが、本人に「中学生でこのレベルは本当にすごい、尊敬するよ」と話した時、I君は次のように反応しました。
「でも、それってなかなか評価されないんです。テストも、それで高得点が取れるわけじゃないし・・・。」
まさしくその通りで、この国の学校教育において、自分の頭で考え、それを発表する力はどう考えても重視されているとはいえません。多くの外国と比べて、そういう授業は少ないし、テストにおいて論理的に記述する問題も極めて少ない、というのが現実です。
言われたことを言われた通りにやると高評価される。難しいものは後回しにして、できるものを優先して確実にとれるところをとる。こういった守り型の無難路線派が報われるような仕組みになっていると感じます。
ふだんから「将来的には、自分で考えて行動できる人間は強いよ」と話しているため、改めてこういう話の流れになってしまうと、なかなかフォローの言葉が見つかりません。
しかし、I君が「両方頑張って、自分のこだわりの勉強もやり、成績もしっかりとれるようにする」と力強く言ったことにより、僕自身も少し救われました。両輪とも強固にして、高水準のバランスを目指すという前向きな発言に敬意を抱かずにはいられませんでした。
※I君は決して成績が低いわけではありません。目指すレベルが高いということです。