小学生のための思考力トレーニング57
スタディクラブでは、小学生メンバーを対象に思考力トレーニングを行っています。
決まった正解に辿り着くのではなく、他の人が思いつかないようなアイデア、できそうにない発想を目指します。それを皆で発表し合って、そこからディスカッションに発展させます。
<今回のテーマ>
分配の方法を考える
(1)3人で8個のお菓子を分ける場合
(2)3人で2000円を負担する場合
(3)3人で20000円分の図書カードを分ける場合
(1)3人で8個のお菓子を分ける
仲の良い友達と3人で遊んでいて、おやつを食べることにしました。袋を開けてみると、8個のお菓子が入っていました。これをどのように分けたらよいでしょうか。
(2)3人で2000円を負担する
仲の良い友達と3人で遊んでいて、誤って他人の家の物を壊してしまい、2000円を弁償することになりました。これをどのように負担するべきでしょうか。
(3)3人で20000円分の図書カードを分ける
仲の良い友達と3人であるコンクールに応募したところ、特別賞を受賞し、副賞として図書カード1000円×20枚を受け取りました。これをどのように分けたらよいでしょうか。
いずれも人数で割り切れない状況設定で、どのような分配の方法があるかを考えました。(1)~(3)について、全員が1つずつ以上発表したので、非常に多くの意見が出ました。
※この企画は複数回に分けて行いました。
<皆の評価が高かった回答>
(1)3人で8個のお菓子を分ける
・もう1人友達を呼んで、4人で2個ずつ分ける。
・1人2個ずつ取って、残りの2個をご近所さんに分ける。
・1人2個ずつ取って、残りの2個はゲームをやって勝った2人がもらう。
(2)3人で2000円を負担する
・一番責任の重い人が700円、それ以外の2人が650円ずつ負担する。
・全員700円ずつ出し合って、2100円を支払う(100円多く弁償する)。
・1人1000円ずつ出して、2000円は弁償代で、残りの1000円でお詫びのお菓子を買う。
(3)3人で20000円分の図書カードを分ける
・1人6000円分ずつ分けた後、残りの2000円で皆の興味のある本を買って共有財産とする。
・金券ショップで現金に換えて、それを3等分する。
・1人5000円ずつ分けて、残りの5000円は新たな研究のために必要な物を購入する。
今回は社会学の重要なテーマの一つである分配を取り上げ、身近にありそうな状況を設定しました(プラスとマイナスの両方)。何が公平なのか、どうすれば皆が満足・納得するのかを考える、一つの機会になったと思います。
