小中学生向けの経済講座 第161回
今回のテーマ:自由競争か、同じ数ずつ分けるか その3
前回(第160回)の続きです。月日が流れ、あなたはA村のリーダーになりました。A村をより魅力的な村にするためのアイデアを提言してください。
A村:自由競争で、自分の収穫は全て自分のものになる
B村:収穫を村でまとめて出荷し、売上を全員で等分する
<メンバーの意見>
・直売所を設置して、全員が各自の生産したリンゴの10%を拠出し、皆で一緒に売る → 売上げは等分する → 仲間意識が高まる。
・全員共有のリンゴ畑をつくり、そこで収穫したリンゴの売上げ分はみんなで平等に分ける。
・困った人を助けるための保険制度をつくる。
・たくさん稼げた人が、特別な事情で収入が少なくなってしまった人たちを助けるルールをつくる。
・リンゴ飴、リンゴジャム、リンゴジュースをつくって、販売し、ブランド展開する。
・リンゴ狩りなどの観光業に力を入れ、副収入を得る。
・林業も行い、木材を販売する。
・山奥の美味しい水をとってきて、ウォーター・ビジネスに進出。
・村人全員で旅行に行き、仲良くなる。
・意欲のある人に自分のお店を出すように促す(市場に出荷するよりも、直売した方が自分の利益が増える)。
・ギャンブルを楽しめる場所をつくる(村人のレジャー目的でもあり、観光業のためでもある)。
実は、当初B村がよいと言っていたメンバーの多くが「やっぱりA村がいい」と言い出したため、今回の質問を用意しました(元々の予定にはありませんでした)。
上記の答えのそれぞれに、経済の大事な要素が含まれています。一層おもしろい展開になってきました。このテーマはまだまだ続きます(笑)。