スタディクラブのNGワード
このところ新規の問い合わせが多いため、スタディクラブのNGワードについて言及する機会が増えています。本ブログでまとめてご紹介します。
①先生
自分は「先生」と呼ばれるほど立派な人間ではないという自覚と、メンバーとの間に絶対的な上下関係を作りたくないという理由によるものです。詳細は6月3日、4日、5日付のブログをご参照ください。スタディクラブに「先生」はいません。
②授業
「よーし、1時間目は国語だね。今日やるのはテキスト87ページだよ。さぁ開こう」という場面は、スタディクラブにはありません。
自分の学習を自分で考えながら作っていくのですから当然です。その日やることは、基本的に各メンバーがあらかじめ自分で決めてきます。そこから学習が始まっているといえます(もちろん判断が難しい場合は、相談に乗っています)。
一方的に「業を授ける」というスタイルでないのですから、「授業」という言葉は存在する必要がありません。
③教室
「授業」がないので、「教室」もありません。
スタディクラブでは、一方的にこちらが説明し続けて、教え込むというということはありません。自分で自分の学びを考えながら、主体的に動くことを強く奨励します。もちろん質問・相談にはすべて対応します(その場合でも、一方的に解答や進むべき道を教えることはありませんが)。
自分で学ぶ部屋ですから、あえて言えば「学習ルーム」です(ふだんこの言葉を使うこともあまりありませんが)。
④宿題
これは①の「先生」と同じような発想です。宿題=先生から出されて、やってこないといけないもの、という義務的なイメージが非常に強いので、使わないようにしています。
代わりに「家庭学習」という言葉を使いますが、スタディクラブではそもそも、一方的に家庭学習を出すことはありません。各メンバーとの協議の上で、次回までの生活スケジュールも考慮して、何をやったらよいか決めていきます。
いやいややれば、中身の伴わない、単なる紙面を埋める作業になってしまうと思います。宿題だからと、惰性でやるのも好ましくありません。より高い意識を持って学習に臨み、出た成果が(指示された通りにやったからではなく)自分の工夫と努力によるものだという自信につながるよう、各メンバーの学びをアシストしています。
①~④に共通しているコンセプトは、「受け身の姿勢ではなく、能動的、自発的に」ということです。能力も性格も得意・不得意も感性も、みんな異なるのですから、自分のよさをより発揮できるよう、自分自身と向き合い、自分で自分の学びを作っていくことは極めて重要です。将来大人になったときに(人からではなく)自分で自分に指示を出せる人間を目指そう。
※当然のことですが、学年差、個人差、精神年齢などを考慮して、対応の仕方を変えています。スタディクラブでの学習キャリアの長短によっても期待水準は変わってきます。
※※上記は学校教育を否定するものでは全くありません。学校教育には「集団の中で学ぶ」というコンセプトがあり、その意義は大いにあります。どちらが正しいという二者択一のものではありません。